COLUMN
塾の閑散期に売上を守る5つの施策とは|有馬守の「教室経営の選択肢」#05
2026.08.21
閑散期の売上減は「仕方ない」で済まされない時代になっている
学習塾の売上には、季節によって波があります。春期・夏期・冬期の講習シーズンが繁忙期にあたる一方、4月〜5月の新学期落ち着き後や、10月〜11月の受験直前まで講習需要が少ない時期が閑散期として経営者を悩ませます。
「毎年そういうものだから」と受け流してきた経営者も、ここ数年は状況が変わりつつあることを感じているのではないでしょうか。
この記事では、塾の閑散期に売上が落ちる構造的な原因を整理したうえで、現実的な対処策を5つ紹介します。コスト面・難易度も踏まえて解説しますので、自塾の規模や状況に合った施策を選ぶ判断材料にしてください。
閑散期の売上減が「深刻化」している背景
従来は「繁忙期で稼いで閑散期を乗り越える」という季節サイクルが成り立っていました。しかし近年、その前提が崩れつつあります。
東京商工リサーチの調査によると、2025年の学習塾倒産件数は55件(前年比3.7%増)で、2006年以降の最多を更新しました(2026年1月17日公表)。帝国データバンクも同年の倒産を46件と集計しており(2026年1月4日公表)、集計方法の違いはありますが、倒産増加傾向は複数ソースで確認されています。倒産した塾の約9割が資本金1,000万円未満の小規模塾です。
同じく2025年の合計特殊出生率は1.14で10年連続過去最低を更新し、出生数は67万1,236人と統計開始以来最少となりました(日本経済新聞、2026年6月3日)。生徒数の絶対数が構造的に減っていく中、閑散期の落ち込みをそのまま放置することは、年間収支の圧迫に直結します。
さらに、学習塾検索サイト「塾シル」が中高生の保護者249人を対象に実施した調査では、91.2%が塾費用に負担を感じると回答しています(ICT教育ニュース、2026年7月1日公表)。保護者が費用対効果を意識するようになっているため、閑散期に「通わせ続ける理由」を提示できない塾は退塾リスクが高まります。
閑散期の売上を守る5つの施策
施策1: 月謝体系を「通い放題」型に見直す
閑散期に売上が落ちる最大の理由のひとつは、授業コマ数に連動した月謝体系です。講習がなければ収益が下がる構造になっている場合、まず月謝設計を見直すことが根本的な対処になります。
定額の月謝で通い放題を設定すると、生徒は閑散期にも通塾しやすくなり、学習量そのものを増やせます。学習量が増えれば、それに見合った月謝単価の引き上げも検討しやすくなります。ただし、通い放題にしても指導の質を維持できる体制が前提です。先生1人あたりの指導生徒数が増えすぎると、サービス品質が落ち逆効果になります。
施策2: 料金改定で月謝単価を引き上げる
閑散期の売上を「生徒数 × 単価」で考えると、単価を上げることも有効な手段です。近隣の競合塾と価格帯を比較したうえで、指導内容・環境の充実を根拠に値上げを検討する余地があります。
ただし、前述の通り保護者の費用負担感は高まっています。値上げを実施するなら、成果の見える化(定期テストの点数推移、学習計画の進捗共有など)をセットで行うことが退塾リスクの軽減につながります。「なぜ上がるのか」を丁寧に伝える保護者向けのコミュニケーションも欠かせません。
施策3: 新規コースを設けて客層を広げる
閑散期の空き時間・空きスペースを活用して、既存の学習コースとは別の層を取り込む方法です。例えば、低学年向けの学習コース、プログラミング・速読・習字などの習い事系コース、英語や探究型のワークショップなどが考えられます。
新規コースは単価の上乗せにもなりますが、導入・運営にかかるコストと手間が課題です。講師採用・育成が不要なパッケージ型の教材・カリキュラムを活用すると、立ち上げのハードルを下げられます。
施策4: 在塾生の退塾防止に集中する
閑散期の売上減を最小化する最も確実な方法は、退塾を防ぐことです。在塾生の退塾が1人増えるたびに、その穴を埋めるために新規入塾者を1人獲得しなければなりません。新規獲得のコストは、在塾生の維持コストよりも一般的に高くなります。
具体的な施策としては、保護者面談の定期実施、学習進捗の見える化、個別の学習計画のフォローアップなどが効果的です。「うちの子が成長している実感がある」という保護者の安心感を維持することが、閑散期の解約を防ぐ最大の防衛策です。
施策5: 映像教材の活用で指導体制を柔軟にする
講師の確保・シフト管理は閑散期の経営コストに直結します。生徒数が少ない時期でも固定の人件費がかかり、繁忙期には人手が足りないという逆転現象が起きやすいのが塾業界の構造的な課題です。
映像教材を授業に組み込むことで、先生1人が対応できる生徒数を増やし、閑散期のコスト効率を改善する選択肢があります。映像をメインに据えた自立学習スタイルにすると、先生は個別のフォローと質問対応に集中できるため、少ない人数でも指導品質を維持しやすくなります。
選択肢のひとつとして: 映像教材「EduPlus+」の活用例
映像教材の導入を検討する場合、名大SKYが提供する「EduPlus+(エデュプラス)」が選択肢のひとつになります。
EduPlus+は教科書準拠の映像授業教材で、生徒が「今日学校でどこをやったか」を伝えるだけで、その日のうちに該当範囲の映像を視聴できます。教科書のページ単位で対応しているため、先生が授業計画を一から組み直す手間が省けます。
また、EduPlus+には週2回コースに加えて「通い放題コース」が用意されており、定額で何度でも通える設計になっています。生徒の学習量を増やしやすく、月謝アップにもつながる仕組みです。先生1人で10〜15人程度の指導が可能な体制を前提としているため、人件費の効率化という観点でも検討に値します。
詳細や導入事例については、以下からお問い合わせください。
まとめ: 閑散期を「収益の穴」にしないために
塾の閑散期売上対策をまとめると、以下の5つの方向性があります。
- 月謝体系を通い放題型に見直す
- 単価引き上げと成果の見える化をセットで実施する
- 新規コースで客層・収益源を広げる
- 在塾生の退塾防止に力を注ぐ
- 映像教材の活用で指導コストを効率化する
少子化と競合激化が同時進行する中、閑散期をそのまま受け入れる余裕はなくなってきています。自塾の現状を見直すきっかけとして、上記のいずれか一つでも着手してみることをお勧めします。
どこから着手すべきかを相談したい方は、まずお気軽にお問い合わせください。
自塾の状況を踏まえた具体的な提案をいたします。
詳しくは無料相談でご説明いたします
株式会社名大SKY (担当:有馬、平野、勝野)
電話 0561-52-5517
Mail eduplus@meidaisky.jp

有馬 守(ありま まもる)
株式会社名大SKY 常務取締役
大学2年生の頃より、アルバイト講師として名大SKYに入社。大学卒業後はそのまま正社員として勤務し、教室の立ち上げや、中学生向け映像教材を活用した自立型学習塾の運営・指導に携わる。以後25年にわたり、全国の学習塾様に向けて、映像教材「エデュプラス」をはじめとした自社コンテンツの開発・提案・拡販に従事。
自身の指導経験と、全国の塾現場との数多くの接点を武器に、「現場を知る営業マン」として、全国を飛び回っている。

