塾が地域で選ばれるための差別化5つの方法|有馬守の「教室経営の選択肢」#01

COLUMN

塾が地域で選ばれるための差別化5つの方法|有馬守の「教室経営の選択肢」#01

2026.08.08

#有馬守の「教室経営の選択肢」

近隣に競合塾が増え、「どこも似たようなもの」と思われてしまっている。そんな状況に直面している塾経営者は少なくないはずです。

この記事では、差別化が難しいと感じる根本的な理由を整理したうえで、実際に取りうる5つの打ち手を具体的に解説します。大手チェーンと同じ土俵で戦わずに選ばれ続けるために、何から手をつけるべきかの判断材料として活用してください。

なぜ「普通の塾」では選ばれにくくなっているのか

2025年の学習塾倒産件数は55件(東京商工リサーチ、2026年1月発表)で、2006年以降の最多を更新しました。負債1億円未満の小規模塾が9割超を占めており、大手との規模格差が直撃している構図が浮かび上がります。

背景にあるのは大きく3つの構造変化です。

まず少子化の加速です。2025年の出生数は671,236人(総務省統計局、2026年4月発表)で、10年連続の過去最少となりました。同じ地域で争える子どもの数が年々減っており、生徒の取り合いが激化しています。

次に、大手塾のAI・個別最適化コースの参入です。大手チェーンが従来の集団指導に加えてAIドリルや自立学習型コースを整備し、中小塾がこれまで強みとしてきた「個別対応」の領域にも踏み込んできています。

そして保護者の目が変わってきたことも見逃せません。「塾費用に負担を感じる」と答えた保護者は91.2%に上る一方、57.7%は「費用は妥当・適正」とも回答しています(塾シル、2026年7月調査)。つまり高いと思いながらも、成果や価値が見えるなら払う、という判断構造になっています。「安さ」や「科目が揃っている」だけでは選ばれない時代になっています。

差別化の5つの打ち手

1. 「誰に向けた塾か」を絞り込む
総合的に「どんな生徒も来てください」という塾は、保護者から見ると特徴のない存在に映ります。「不登校生徒の学習支援に力を入れている」「高校受験の内申対策を徹底する」「共働き家庭向けに延長自習室を完備する」など、特定の保護者層に刺さるポジションを取ることで、その層からの紹介・口コミが生まれやすくなります。

ターゲットを絞ることは生徒を減らすことではなく、むしろ「この塾はうちの子向けだ」と思ってもらえる接点を増やすことになります。


 

2. 成果の見える化と面談の質を上げる
学力テストや定期テストの点数推移、習熟度の変化を保護者に定期的に示す仕組みを持っているかどうかは、継続率に直結します。「成果が見えれば払う」という保護者が多数派であることを踏まえると、塾が学習内容を提供するだけでは不十分で、その成果を可視化してきちんと伝える体制が差別化の核になります。

年間複数回の面談を設定し、学習の進捗・課題・次の目標を具体的に共有することが、退塾防止と口コミ発生の両方に効いてきます。


 

3. 講師採用に依存しない運営体制を整える
大学生講師の採用難は構造的な問題として続いています。マイナビの調査(2026年2〜3月実施、大学生735名対象)では、アルバイト選びで「シフトの融通」を最重視する学生が40.2%でトップでした。固定シフトが多い塾講師バイトは敬遠されやすく、採用難は今後も続く見通しです。

この問題に対処する手段として、映像教材の活用や少人数運営モデルへの切り替えが有効です。講師1人への依存度を下げることで、採用コストの削減だけでなく、指導品質のばらつきも抑えられます。保護者から見ても「先生が変わるたびに指導が変わる」という不安を解消できるため、満足度の向上にもつながります。


 

4. コース・サービスの多角化で顧客接点を増や
主要コースの生徒数が横ばいのまま売上を伸ばすには、1人あたりの利用コース数を増やすか、新しい生徒層を取り込むかのどちらかが必要です。

料金改定や広告出稿を検討する前に、まず既存の通塾生や保護者が「あれば使いたい」と思えるサービスを追加する視点が経営効率の面で優れています。プログラミング、速読、習字など、既存の学習塾スペースと時間帯を活かしながら導入できるコンテンツは選択肢の一つになります。

新コースの導入により、低学年の生徒を早期に取り込み、中学部・高校部まで長く在籍してもらう「LTV(顧客生涯価値)型の経営設計」が実現しやすくなります。


 

5. 地域密着の情報発信で「顔の見える塾」になる
近隣の入試情報をいち早く説明会で提供する、地域の学校行事に合わせた季節講座を企画するなど、「地元の情報に強い塾」としての信頼を積み上げる手法は、大手チェーンが真似しにくい強みです。

SNSやブログを活用した定期的な発信も、保護者が塾を知る前から「この塾は信頼できそう」という印象を作る手段になります。コストをかけた広告よりも、継続的な情報発信が長期的な集客に効いてくることが多いです。

 

選択肢の一つとして:コンテンツ導入による多角化

4つ目の打ち手「コース・サービスの多角化」を検討する際に、株式会社名大SKYが提供する「カルチャーキッズ」は選択肢の一つになりえます。

カルチャーキッズは、学習塾向けに習い事コンテンツを提供する会員制教材パッケージです。プログラミング教室(マインクラフトコース)、100万人の速読、習字の筆っこ、スマイル将棋教室など複数のコンテンツを、月会費1塾あたり1万円(税別、2026年時点)の定額で利用できる仕組みになっています。

講師の専門知識がなくても動画教材で進行するため、採用が難しい時期でも運営しやすい点が特徴です。プログラミング教室を導入した塾で小学生の在籍数が大幅に伸びた事例もあり、低学年からの早期囲い込みに活用する塾が増えています(実名事例の詳細は許諾確認中のため匿名化)。

 

ただし、どのコンテンツが自塾の立地・生徒層・スタッフ体制に合うかは、経営状況や目標によって異なります。まず「自塾がどの差別化軸を取るか」を決めてから、その軸に合ったコンテンツを選ぶ順序が重要です。

まとめ:何を起点に差別化を考えるか

差別化は「他と違うことをする」ではなく、「特定の保護者・生徒に選ばれ続ける理由を作る」ことです。打ち手の優先順位は塾の現状によって異なりますが、多くの場合は次の順序で考えると整理しやすいです。

  1. 誰に選ばれたいかを決める(ターゲットの絞り込み)
  2. その層に刺さる価値を可視化する(面談・成果報告の仕組み)
  3. 運営体制を安定させる(講師依存からの脱却)
  4. 客単価と接触時間を伸ばす(コース多角化)
  5. 地域での認知を積み上げる(情報発信)

どこから着手すべきかを相談したい方は、まずお気軽にお問い合わせください。
自塾の状況を踏まえた具体的な提案をいたします。

詳しくは無料相談でご説明いたします

株式会社名大SKY (担当:有馬、平野、勝野)
電話  0561-52-5517
Mail  eduplus@meidaisky.jp

有馬 守(ありま まもる)
有馬 守(ありま まもる)

株式会社名大SKY 常務取締役

大学2年生の頃より、アルバイト講師として名大SKYに入社。大学卒業後はそのまま正社員として勤務し、教室の立ち上げや、中学生向け映像教材を活用した自立型学習塾の運営・指導に携わる。以後25年にわたり、全国の学習塾様に向けて、映像教材「エデュプラス」をはじめとした自社コンテンツの開発・提案・拡販に従事。

自身の指導経験と、全国の塾現場との数多くの接点を武器に、「現場を知る営業マン」として、全国を飛び回っている。

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